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日本人にとってメジャーな海外旅行の目的地といえば、定番のハワイ、近場のソウル、最近の流行りで言えば台湾になるだろうか。また、英語圏への留学やワーキングホリデーを考える若者にとっては、アメリカ、カナダ、オーストラリアがファーストチョイスであることに議論の余地はない。

そこで「ニュージーランドでしょ!」という声はまず聞かない。

「ニュージーランドに住んでいる/永住権を持っている」と人に言うと、「ニュージーランドっていいとこそうだねー」といわれるが、たいてい「羊がいっぱいいて」とか「のんびりしてて」などが頭につく。残念ながら社交辞令であることが明らかである。そもそも、羊がいっぱいいてのんびりしている風景を楽しみたいのであれば、北海道の羊ヶ丘公園で十分間に合う。

要するにキャラが薄い、ニュージーランド。

しかしそんなニュージーランドだからこそ、ここでその魅力を説く甲斐がある。


ー レールの上を歩く日本人

日本は堅い国である。

全てを枠にあてはめないと気のすまない社会。枠にはまらないと不安でたまらない日本人。組織には全てマニュアルがあり、私生活の上でも世間体という暗黙のガイドラインが用意されている。異質なものを排除し、先例のないことに直面すると思考停止に陥る。

子供は横並びで受験に挑み、成人すればリクルートスーツを着て企業をまわる。社会人になれば、誰かが勝手に決めた結婚、出産適齢期が目の前に迫っていて、時間がくればおもしろいようにみんな終電に駆け込んでいく。

でも、日本人はこれでいいのである。レールを求めてきたからレールが用意されたわけで、自分たちで望んでだものを手に入れた。物心つく前から、みんなと同じレールに乗せられ、はみ出すべきではないと教えられてきた。安全・安定を重視した結果である。現に多くの日本人はレールの上で幸せを感じている。

でも、そんな日本人だからこそ、ニュージーランドに行ってほしい。そして、できれば一度住んでみてほしい。


ー 「いい加減」さに悩む日本人

ニュージーランドに住んでいると、いい加減なことに多々直面する。そしてその都度、頭の固い日本人を弄ぶ。

例えば、店で購入した商品を返品しにいくと、はじめは「返品できない」と言われて突き返されたりするが、日を改めて行くと違う人が対応してくれて、「あー全然いいよ」なんて笑顔で対応してくれることがある。

他にも、セールが終わってるのにセール時の値札が商品に残っていて、そのままレジに持っていくと「セールは終わったんだけど、この値段でいいよ」なんて言われる。

また、同じ日程のフライトを電話で問い合わせたら、人によって値段が違ったというのも聞いたことがあるし、ネットの不具合なんかでサポートに電話しても、あたった相手次第で対応も違えば、不具合解消の時間にも大きく差が出てきたりする。

つまり、色んなことの基準が不明瞭なのである。基準は用意されているが曖昧な場合が多い。

社会全体がそれで成り立っていて、みんな普通に暮らしている。

このニュージーランドのいい加減さは、日本人を悩ませる。悶々とさせられるくらいで済めばいいが、ときに辟易させられる。人に聞いたことが正しくなかったり、毎回同じ手続きでやっても答えがかわってくる。理解不能である。

続きの記事:そもそもなぜニュージーランドなのか?(2/2)

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