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「この先、自分はどこに住みたいか? 海外か日本か?」
この答えがハッキリと「日本」の方は、何も考えず今を楽しめばいいと思います。期間限定の海外経験、貴重な一年はきっと将来の自分にとって良い思い出になると思います。
しかし、「日本」という答えの人の中には、声に出しては言わないけど「日本(に帰国するしかない)・・」という人も多く含まれます。ワーホリが終われば日本に帰るしかないと思っている訳です。なので実際は、気持ち的には「そりゃぁ、できれば海外にいたい」という答えの方は結構多い。
海外に出てみると、少なからず、日本にいた頃と違う自分らしい自分を感じることがあります。「できれば海外」というのは、そういう自分でいたいという気持ちからでしょう。
開放的な海外生活からしがらみの多い日本社会に戻ることを考えると、気が重くなる気持ちはわかります。それが嫌で海外に出てくる人も多いでしょうから。
ー 帰国後の海外再挑戦はハードルが高い
ワーホリが終わって日本で就職、本当の意味で日本らしい閉塞感、日本社会のしんどさを味わうのは30歳以降です。プライベートでは、結婚、子育て。仕事では、現場から中間管理職へと責任だけが増え、息苦しさが増していきます。
その途中で疲れきってしまうこともあるでしょう。そのときにもう一度海外で住みたいと思ってもかなりハードルは高いです。
観光にはいける。でも、ワーホリなしで海外生活の基盤をゼロから築いていくのは相当な難関です。友達や人脈もないし仕事のあてもない、英語も不安・・では海外移住を決断するのは難しい。それ以上に、30代以降は守るものも増えてきて、自分の意思だけで身軽に動くことは容易ではないでしょうし。
もう一度、冒頭の質問。「将来、日本で住みたいか海外で住みたいか?」
答えが少しでも「海外」寄りの人は、ワーホリ中に真剣に「海外で生きる」ことにチャレンジしてみてはどうでしょう?
海外で根を下ろして生活していくのは簡単ではないですが、大変さに見合う実力と充実感は必ず得ることができます。
ワーホリ中がその種を蒔く絶好のチャンス。もう一度、自分の未来を見据え真剣に考えてみてはいかがでしょう?
ワーホリ後数年経って、「できれば海外」組だったワーホリ同期の友人達と会い話したとき、彼らが「立派な日本人」になっているのを感じると、少し寂しさを覚えます。