ニュージーランドの永住権を目指す上で最も重要なのが自分の職業である。ニュージーランドで不足している分野の職種でなくては永住権の取得は非常に難しい。永住権への道は、ニュージーランド不足職業リスト(Skill shortage list)をチェックすることから始まる。
あなたはニュージーランドが欲しい人材か!?
あなたがニュージーランドの永住権取得の可能性を探るとき、まず調べてほしいのが「ニュージーランド長期不足職業リスト(Long Term Skill Shortage List)」である。ここで注意したいのが「長期」のリストである。即時のリスト(Immediate Skill Shortage List)もあるのだが、こちらは平たく言えば「急募!」である。文字通り「今必要な」職種なので、明日なくなるかもしれない。明日ではなくても、スパンの長い永住権への道の途中でリストから外れてしまう可能性がある。
一方、「長期」不足職業リストとは、ニュージーランドが以前から発展を望んできている、もしくはこれから長期的に発展を望む分野である。ここにあなたの職業が入っていれば、あなたはニュージーランドが欲しい人材の一人である。逆に言えば、今からでもこれらの分野の技術を身に付けて永住権を目指すというのも賢い戦略だ。
New Zealand Immigration:Long Term Skill Shortage List
長期不足職業リスト(2017年1月現在)
ここでは、このリストを日本語に訳しておく。特に日本人に関係ありそうな部分を詳しく見ておいた。なかなか英語では調べるのが億劫になってしまう人も多いと思うので、参考にしてほしい。
ただし、あくまで参考である。リスト中の要件を詳しく知りたい人は、自分の目でもう一度リスト原文に目を通して欲しい。また、自分の永住権の可能性について詳しく調べたいのであれば、NZ政府公認の移民アドバイザーに相談してもらいたい。
分野 | 職業 |
---|---|
農業/森林 | 森林学者 |
建築 | プロジェクトマネージャ(道路/インフラ) 現場監督(ビルディング) 積算士/測量技師 |
エンジニアリング | 化学/材料/電気/工学/環境/都市開発 他各種エンジニア |
金融/ビジネス | 調達マネージャ |
医療 | 各科医師/各種検査技師/看護師理学療法士/ソーシャルワーカー |
IT/Web | マルチメディアスペシャリスト(映画関連) システムアナリスト ネットワーク系エンジニア データベース管理者 セキュリティスペシャリスト プログラマー Web系デベロッパー サポートエンジニア テスター など |
ホスピタリティ | シェフ(5年以上の職務経験&chef de party以上のタイトルで2年以上) |
サイエンス | 地学者、環境調査員、食品系技術者 |
商業 | 車関連技術者 電気工事士 |
輸送 | 国際船舶業従事者、技術者 |
現時点の長期不足職業リストを見る限り、この中でも特に建築とIT(ニュージーランドではICT)は、ニュージーランドが力を入れて人材を揃えたい技術分野であろう。何年も前から常に長期不足人材リストに入っている。
建築関連は、移民流入と国内人口が増加の一途を辿るオークランドを中心とした主要都市の都市開発やインフラの構築のため。IT関連は、資源の少ない小国が利益を生み出すために力を入れるいわゆる定石の分野、という背景がある。特にIT系エンジニアなら全てが当てはまりそうだ。その他のエンジニア系、医療系は慢性的な人員不足。森林、環境系はお国柄である。
先述の通り、これらの職業は「長い目で見て」ニュージーランドに必要な人材であり、永住権を目指すには「堅い」職種であることを意味する。永住権への道の第一歩は、自分の立ち位置と実力の把握からである。
ニュージーランド永住権取得には英語力が不可欠。ネイティブから学ぶ「使える英語」を身につけよう。クオリティの高さは折り紙つき。
評価が気になる人はこちら。
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