「ニュージーランドのワーホリはつまらない」という人はたくさんいます。ニュージーランドはいちおう先進国の一つに数えられますが、人口、産業、国の発展度合いからみれば、世界の中では完全に「田舎」の部類に入る農業国です。
なので、「とりあえず次ニュージーランド行っとくかっ!」という感じでワーホリハシゴの1つとしてくる人の中には楽しめない人が多いかと思います。(もちろん、現地で出会う人によって感想は大きく変わりますけどね。)逆に、そんな田舎を「あえて」選んだ上でワーホリに来る人は、満足する可能性が高いです。
ということで、ニュージーランドのワーホリには、向く人と向かない人が比較的はっきりと分かれる傾向があると思います。
ー ニュージーワーホリに向かない人
まずは、ざっと向かないタイプの人をあげてみます。
ー都会の刺激を求める人
ー若者らしくハジけたい人
ー常夏のビーチライフを楽しみたい人
ー年中暖かいところで過ごしたい人
ニュージーランドのワーホリがつまらない人は、「つまらない=刺激が少ない」という意味で「つまらない」という感想に至っている人がほとんどです。そもそも、ワーホリは好奇心旺盛な20代の若者が対象なので、出会いや快楽などの外からの刺激を求める人が多いのは、仕方ないといえば仕方ないのかもしれません。
特にニュージーランドでは、「刺激的な都会の生活」は期待しないほうがいいでしょう。唯一国際都市と言えるのはオークランドだけですし、オークランドですら、他のワーホリでいけるシドニーやロンドンなんかに比べれば、都市規模ははるかに劣ります。地下鉄なども整備されているわけでもないし、メジャーなスポーツイベントなども滅多に開催されない。また、都市内の店舗や製品&食品のバラエティーという面でも乏しいのは間違いないです。
シティライフを求めてニュージーランドに来ると「つまらない」となるのはしごく当然です。
また、地理的に「南半球=暖かい」というイメージの人も多いかと思いますが、ニュージーランドはちょっと南すぎます(笑)。北島は比較的温暖ですが、より暖かいところで開放的な海外生活をしたいなら、結局「はじめからオーストラリアでいいんじゃね?」という結論に落ち着きます。海を楽しみたい人はオーストラリア、これでいいでしょう。
ー ニュージーワーホリに向く人
さて、本当に読んでほしいのはこちらです。ニュージーランドワーホリに向く人。おおよそ「向かない人」の反対の性質を持つ人と言っていいんですが。
ーのほほんとした景色、スローライフを望む人
ー山の景色、山歩きが好きな人
ー自然が好きな人
ー安全を重視する人
ー経済至上主義に疲れた人
田舎には都会らしさはないけど、自然があります。ニュージーランドは火山国なので、山あり谷ありの起伏のある変化に富んだ自然です。山歩きが好きな人、フライフィッシングをする人達が世界中からやってきます(とくに南島)。これが趣味の人にとってはまさにパラダイスです。また、ニュージーランドには熊や毒蛇などの危険な動物がいないので、安心して山に入っていけます。
田舎は人口が少ないです。人口が少ないがゆえ比較的安全です。人口に対する犯罪の割合は知りませんが、絶対数が少ないので、他国にくらべ犯罪・危険に巻き込まれる確率は低いといえます。もちろん都市部では危ないエリアもあるし、殺人も窃盗もあります。
田舎は農業が盛んです。景色も当然、草や木が生い茂る緑豊かな風景が広がります。ニュージーランドの乳製品、果物・野菜は結構世界に輸出されています。ですので、季節になれば「ファーミング」、「ピッキング」の仕事があります。もくもくと肉体労働に励むのが苦にならない人は楽しいと思います。大学時代に農学専攻だった人もいましたので、そういう点でもニュージーランドは興味深いらしいです。
最後に、田舎は人がいいです。いや、ニュージーランドが田舎だからなのか国民性なのかはわかりませんが、ニュージーランド人は「世界一フレンドリー」らしいです。世界一かどうかはわかりませんが、実際そう感じます。プライベートでもビジネスでも、営業スマイルで気さくに話せば、物事がすんなり進む場面もあります。日本で縦社会のしがらみや、本音と建前の駆け引きに疲れた人は、ニュージーランドで暮らして人と接していると、何か思うところはあると思います。
さて、どうでしょう?ニュージーランドに住めそうですか?
日本でも「田舎暮らし」がブームになり(今も?)、いっとき若者やリタイヤ後のシニア夫婦が心豊かなスローライフを求め地方に向かう人も増えましたが、現実は、半年やそこらで結局断念して都市生活に戻ってきてしまった人がたくさんいるそうです。理想と現実のギャップですね。
田舎に住むには工夫が必要です。自分で自分を楽しませる工夫です。
ニュージーランドでワーホリに向かうなら、出発前に是非、田舎でも楽しめる明確な目的を一つ用意しておいてください。もちろん、それが英語でもいいと思います。ただ、田舎の英語はやっぱり訛ってますけどね。(笑)