なぜニュージーランドなのか? ー自然編ー(1/2)

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ニュージーランドの自然に「ダイナミック」という形容詞は似合わない。

お隣オーストラリアの平面的でだだっ広い景色と比べれば対象的である。真っ青なインド洋の彼方に広がる水平線の景色に圧倒されることもなければ、「次の街まで600km」の看板を尻目にただ一直線に砂埃を舞い上げながら荒野を爆走するような荒々しい体験もできない。

ニュージーランドにあるのは「箱庭」の景色であり、繊細な美である。


ー 日本人が好む自然

日本人は「小さい」ことに価値を見いだす人種である。

同じ機能で同じ使い勝手ならば小さいモノが好まれる。「繊細で精巧、かつ小型」は日本のモノづくりの代名詞で、手先の器用さと細部にこだわる神経質さにおいては、日本人は世界で群を抜いて一位である。

昔から人口密度の高い島国で、コンパクトな生活を強いられてきたからこそ培われた習性なのかどうかは知らないが、日本人のコンパクトさへのこだわりと小さいモノ達に寄せる愛着は独特である。

ちなみに海外ではそうではない。モノづくりおいて言えば、同じ機能ならサイズはどうでもよく、むしろ細部にこだわる時間と労力が無駄と考えられる傾向がある。そして、明らかにそういう意識の下で作られたであろうモノが店に並んでいる。それに、必要以上にサイズを小さくすると、彼らの大きな手や体、そして不器用な手先には不適合となってしまう。

日本人のコンパクト嗜好は、モノだけではなく自然についても同じ傾向があると感じる。

例えば、日本人が壮大なグランドキャニオンを目にして驚嘆することはあっても、その景色に趣を感じることはできないであろう。日本人は自由度の高いの自然に身を置くと、なんとなく「落ち着かない」人種なのである。

壮大な自然に身を委ねるよりも、紅葉の葉が落ちる様を眺めて秋の哀愁を感じたり、公園の桜の芽吹きを見て春から夏に向かう高揚感を楽しむ方が、心が安らぐ。空間的、時間的な制約がある中で自然を楽しむ方が日本人の肌に合うのである。自然の小さな変化に目を向け、自分の心を寄せられる繊細な景色に風情を感じる。そういう自然に惹かれる。

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