ワーホリでも移住でもいいのですが、ニュージーランドに行くならば、はじめからオークランドに入って住み始めて、その後もずっとオークランドってのは少し寂しいです。なぜなら、オークランドだけでニュージーランドの醍醐味を100%味わうのは難しいから。できれば、まずは地方都市から入ってみてほしい。
決して、「オークランドが嫌い」という記事ではありません。予め断っておきます。(ニュージーランドに住む大半の日本人を敵にまわすことになりますしね。)
ー 便利で住みやすいオークランド
言わずと知れたニュージーランド最大都市オークランド。人口約150万人で、ニュージーランド人口の3分の1以上を抱える国際都市です。特に2011年のクライストチャーチ地震以降、オークランドへの人口流入は増加の一途で、それに伴い不動産価格も急上昇中。今まさに、バブルの中にあると言われています。
またオークランドは移民の街でもあり、オークランドに住むアジア人人口は20万人以上、日本人だけでも7000人以上と言われます。これだけ日本人がいれば、マーケットとしてそれなりに成り立つわけで、和食レストランや日本食スーパーはじめ、日本人相手のガレージ(車修理)や美容院、留学エージェントもあります。需要もあれば、供給(仕事)もあるってことですね。
つまりは便利で住みやすいんです、オークランド、はい。
日本人は、日々ピザとフィッシュ&チップスとマクドナルドのヘビーローテンションじゃ耐えられないし、車や家のメンテナンスを頼むときも、笑顔とフレンドリーさは一級だけど常に技量に不安がつきまとうキィウィ経営のローカルの店はちょっと避けたい。。。
だから、海外に住みつつも日本食が食べたいときはいつでも食べれて、繊細で丁寧なゆきとどいた日本人のサービスを受けれる店があるってのは、日本人にとってはすごく助かるんですね。いざとなれば日本語が使えるという安心もある。
でもね、みんながみんな口を揃えて「オークランド」では、ちょっとつまらなくないですか?
ー 南島はどうか?
では、例えば南島はどうでしょうか?
ニュージーランドの南島は、ニュージーランド人でも「Pig Farm」とバカにする人がいるくらい、まぁ田舎です。それなりに名のある町でも、20、30分歩き回れば、十分中心街を見て回れる街がほとんど。南島で都会的な魅力を求めるのはナンセンスです。
少し車を走らせれば、緑の丘に羊の群れがいて遠くに雪山を望む、いわゆるニュージーランド「らしい」風景が一面に広がります。特に雪山と美しい湖達のコンビネーションが生み出す景観はお見事の一言。年間200万人もの観光客がニュージーランドに来る理由のほとんどは、この景色が目的ですからね。
観光なら南島を外すのは「あり得ない」ですが、ワーホリや移住でも、少なからずこの「らしさ」を求めてニュージーランドを選んだ人は、一度は南島に住むべきだと思います。毎日、自然に囲まれて有閑のときを過ごす生活は、やはりpricelessですよ。
ただし、生活面はある程度妥協しなくてはいけないでしょう。日本食材もバラエティーに乏しくそれでいて高い。街に日本的なサービスも見当たらないし、日本人が必要とされる仕事も限られます。たまに行くオークランドが天国に感じられることでしょう。
でも、せっかく日本から出たのなら、一度は不便さの中でしばらく暮らしてみてほしいです。英語圏の海外生活を検討したときに、アメリカ、イギリス、そしてオーストラリアを押しのけて、ニュージーランドを選んでるわけですからね。
海外のリトルアジアに住みたければ、同じオセアニアのシドニーの方がオークランドよりよっぽど規模が大きいですよ。