なぜニュージーランドの永住権を狙うのか (2/2)

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ー ニュージーランドの永住権取得は簡単!?

2つ目の要因は、ニュージーランドの永住権は他の国に比べ、比較的取得が容易と言われている点である。

あくまで「比較的」容易であって、あくまで「言われている」だけであることを強調しておく。他の国と比べて容易だと判断するデータもないし、ここでその真偽を議論するつもりない。ただ、そう言われていることは間違いない。

「簡単かもよ」と聞けば、「じゃ、やってみようかな」と考えるのも人間心理である。みんな目指してるし、自分もやってみよう!で走り出した人は結構な数いると思う。恥ずかしながら自身も、その昔「イケるかも」で永住権に向かったくちである。

しかし実際は、当然ながら大変である。基本的な能力として英語力(IELTS6.5相当)はもちろん、現在の職種、技術レベル、資格、バックグランド、職業タイトルや給与レベルなども審査の基準となる。やはり基本は「ニュージーランドが必要とする人材」でなければならない。

できる限り準備できるものは全て準備して、グレーゾーン(審査官がつけいるスキ)は排除した上で永住権に臨むのが正解である。IELTS6.5の証明は申請時に必須ではないが、いくら英語力を証明するレターを用意したところで審査官が要求すれば、IELTS6.5は必須となる。あらかじめ取っておけば、ここで引っかかる心配はない。その他の審査ポイントにおいても最悪を想定しておいて損をすることはない。

ただニュージーランドの生活は計算できない不確定要素に大きく影響されることがある(いや、多々ある)ことを忘れてはいけない。定められたルールや基準の枠の中で育ってきた日本人は、この曖昧さによく消化不良を起こすが、この国は良くも悪くも人ありきの国なのである。

永住権の審査においても、審査の基準=ケースオフィサーの基準になることがある。ゆるい審査員にあたって実力不足でも永住権が出てしまったケースや、資料不足でも強引に申請して審査員を愛嬌で取り込んでしまったフレンドリーだけが取り柄の人もいる。

こういう「なんとかなった」談が冒頭の「ニュージー永住権比較的容易」論を生み出し、「なんとかなるじゃないか」のモチベーションに拍車をかけているのではないかという推測も、あながちはずれではないだろう。

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